ご相談Q&A

学校に行かない子ども

(2008年9月27日 14:13)

相談
CGPH021.gif 中学生の娘が、ここ半年間、学校に行けていません。はじめは、おなかが痛いと言うことで学校を欠席していたのですが、病院で検査をしても特に胃や腸に問題はないといわれて、家でしばらく様子を見ていたのですが、なんだかんだといって結局登校していません。いつの間にか夏休みになり、腹痛もなくなったのですが、新学期になると同じことが出現して学校に行けていないのが続いています。
 もし受診したら、どのようなことをするのですか?

お返事
 登校拒否の発生は小学校高学年ことに小学5年生頃から急激に増加します。特に思春期の子どもは、不登校に加えて腹痛などの身体的な愁訴、著しい引きこもり、不安、焦燥感、強迫症状、家庭内暴力、摂食障害などの諸現象を伴うものが多く、それだけ子どもも親も追いつめられていることが多いものです。
CGLH003.gif 子どもは、学校に行っていないという圧倒的な事実に対する強い罪悪感もあって、受診にあたっては「自分が非難される」と思いがちです。医療の専門家としては、不登校状態の期間に生じたポジティブな変化をとらえて「学校に行かない間にも成長している」という事実を大切にしていきます。それ以上に重要なことは、実は二つあります。
 一つは母親との関係です。この年代は、Mahierが述べた「母親を押しのけたいという欲望と母親にしがみつきたいという欲望が急速に交代する」幼児期における再接近危機(rapprochement crisis)の心性と共通な、前思春期・思春期の子どもの母親像を巡る不安定性があり、それをいかに支えて、親離れを促進するかということが重要な課題になってきます。
 二つめは、前思春期特有の心理的防衛の一つ、「同性の仲間集団への参加」です。登校拒否の子どもにとって最も深刻に疎外されているのが、この仲間集団の体験です。つまり、本人が仲間集団に入ろうという状態になってくれればかなり道は開けてきていると考えて良いでしょう。