ご相談Q&A

うつ病の患者の家族からの相談

(2008年9月26日 17:14)

相談
CHTI003.gif 夫が1年前からうつ病になって治療を受けているのですが、あまり調子が良い状態ではありません。病気になる前、調子が良かったときは、家族とも良く話をしたのですが、最近は仕事のことばかりで、私ともほとんど話をしていません。心配ではあるのですが、一緒にいるだけでも息が詰まる感じです。何とか夫の支えになってあげたいのですが、そう思えば思うほど自分自身が辛くなります。そんな自分がなんて薄情な冷たい人間なのだろうと感じて、自己嫌悪になってしまいます。
 これから、どのように夫と接していけばいいのでしょうか

お返事
 1年間もご主人へのお気遣いは大変であったことと思います。うつ病にかかられた方は、過度に卑屈・自責的な発言が多かったり、逆に急にイライラして怒り出したりと周囲におられるご家族は大変だと思います。特にご主人は働きながら治療をしているのであれば、ハラハラすることも多いはずです。
 うつ病は「活動も休息も適切にできなくなってしまった状態」と平井孝男は述べています。これは非常に当を得ている表現で、うつ病の方は元々まじめな方が多く、頑張りすぎる傾向にあります。「活動の時間」=仕事の時間が延びてしまい、帰宅してからも仕事のことばかり考えている。「休息の時間」をとることが非常に下手です。それにもかかわらず、「自分はまだまだ頑張りが足りない」と思いこみ、うまくいかないと落ち込み、イライラして家族にあたる、という悪循環を繰り返します。
CHTI016.gif 治療中は、良くなったりまたちょっと調子を崩したりと波を打って回復していきます。ですので、長い目で家族の方は関わる必要があります。家族の接し方としては、「本人の苦しさを思いやること」「本人がゆっくりと休養できるように気を配ること」「極端に走らず、ほどほどの大切さを示してあげること」が基本です。しかし、「思いやる」「気を配る」「ほどほど」ということはなかなか難しいことですよね。実際には、奥様としては無理をして本人に関わるのではなく、会話がなくても一緒の時間を過ごすという「寄り添う」ということで十分です。一緒にいて、息が詰まってしまうのであれば、何も話ささず好きな本を黙って読んでいることでもOKです。
 ここで、注意しなければいけないことは、ご家族にうつ病の方がおられると、それを支えている方、特に配偶者が本人が回復したあとに「うつ病」「燃え尽き症候群」になられることがあります。奥様も自分の健康に注意して、一緒に憂うつにならないように気分転換をすることも大切です。