ご相談Q&A
子どものこころと発達

学校に行かない子ども

相談
CGPH021.gif 中学生の娘が、ここ半年間、学校に行けていません。はじめは、おなかが痛いと言うことで学校を欠席していたのですが、病院で検査をしても特に胃や腸に問題はないといわれて、家でしばらく様子を見ていたのですが、なんだかんだといって結局登校していません。いつの間にか夏休みになり、腹痛もなくなったのですが、新学期になると同じことが出現して学校に行けていないのが続いています。
 もし受診したら、どのようなことをするのですか?

お返事
 登校拒否の発生は小学校高学年ことに小学5年生頃から急激に増加します。特に思春期の子どもは、不登校に加えて腹痛などの身体的な愁訴、著しい引きこもり、不安、焦燥感、強迫症状、家庭内暴力、摂食障害などの諸現象を伴うものが多く、それだけ子どもも親も追いつめられていることが多いものです。
CGLH003.gif 子どもは、学校に行っていないという圧倒的な事実に対する強い罪悪感もあって、受診にあたっては「自分が非難される」と思いがちです。医療の専門家としては、不登校状態の期間に生じたポジティブな変化をとらえて「学校に行かない間にも成長している」という事実を大切にしていきます。それ以上に重要なことは、実は二つあります。
 一つは母親との関係です。この年代は、Mahierが述べた「母親を押しのけたいという欲望と母親にしがみつきたいという欲望が急速に交代する」幼児期における再接近危機(rapprochement crisis)の心性と共通な、前思春期・思春期の子どもの母親像を巡る不安定性があり、それをいかに支えて、親離れを促進するかということが重要な課題になってきます。
 二つめは、前思春期特有の心理的防衛の一つ、「同性の仲間集団への参加」です。登校拒否の子どもにとって最も深刻に疎外されているのが、この仲間集団の体験です。つまり、本人が仲間集団に入ろうという状態になってくれればかなり道は開けてきていると考えて良いでしょう。

CDPE013.gif相談
 3歳男の子の母親です。現在、保育園に通っていますが、同じクラスの子どもとかなり違います。言葉の方は、まだ単語レベルで2語文はしゃべれません。また、なかなか視線も合わず、一緒に遊ぼうともしません。気になって、親族に相談したら「自閉症ではないか?」といわれ、図書館で自閉症の本を読みました。その中に書かれている内容と子どもがよく似ています。かなりショックで落ち込んでしまいました。本の中には、専門家にきちんと診てもらうことが重要とありましたが、「あなたの子どもは自閉症です」といわれるのがこわくて仕方ありません。どうしたらいいでしょうか?

お返事
 他の子より遅れがあるのではないかと、お母様が一人で悩んでいらっしゃるようですね。確かに、自分の子どもの発達が遅れているというとそのこの将来がどうなってしまうのかと心配になってしまいます。他の子どもが元気よく友達と遊んでいるのに、自分の子どもだけ、言葉も話さず一人で黙々と遊んでいる。自閉症なら、小学校は養護学校か特別級、社会人になったらどうなるのか、、。考え出せばきりがありません。でも、自閉症だとしても、決して悲観することはありません。どんな子でも子育ては親御さんの心持ち次第で楽しくなります。実際、自閉症のお子さんをお持ちの親御さんは子育ては大変かもしれませんが、子どもと接すれば接するほど、ゆっくりではありますが、ひとつひとつ伸びてくることが実感できます。今まで、名前を呼んでも振り向かなかった子どもが、3回に1回は振り返ってくれる、視線が合うようになる、という変化が必ずみられるようになります。
 ですから、現状に落ち込んで一喜一憂するのではなく、子どもと向き合って頑張っていきましょう。決して物事から顔を背けるのではなく、子どもの将来のためにお母さんがいろいろな情報を得て、今何が出来るかを知り、子どもと関わってください。

相談
「おもちゃを次々に出しては、出しっぱなしで片づけない。親としてはいつも「片づけなさい」「早くきれいにして」といっていますが、全く片づけようとしません。片づけたとしてもとても乱暴なので「どうしてそのようなことをするの?」と叱ってしまいます。
 こんな言うことを聞かない子はどうしたらいいでしょうか?」

お返事
illust431.png 子どもは一つ一つ指示を出さないと理解できません。沢山のことを言われると「何をすればいいの?」と思ってしまいます。子どもの年齢によって言葉をどれくれらい理解しているということも重要です。まだ、3歳なのに「どうして?Why」という質問はかなり難しいものです。そんなときは直接的に理由を聞くのではなく、答えの選択肢をつけてあげましょう。「片づけをしないのは、めんどくさいからなの?」と聞いてあげた方が子どもにとってはうれしい叱り方です。「うん」or「違いよ」と返事が返ってくれば、その対応策が考えられます。めんどくさいのであれば、一緒に片づけてあげるから順番を覚えよう!と前向きな提案ができます。「どうして?なぜ?」という叱り方をすると、子どもは黙ってしまうか、嘘をつくようになります。子どもへの話しかけは、子どもの発達段階を少し考えた言葉掛けをするだけで、大人のストレスも少なくなります。