インフルエンザウイルス脳症による意識障害後にADHD様症状を呈した1児童例(掲載:臨床精神医学(0300-032X)29巻11号 Page1503-1509(2000.11)

<抄録>
症例は11歳男で,インフルエンザウイルス脳症後に傾眠となり意識障害が出現した.意識回復迄に4週間を要し,この間の脳波検査で左頭蓋後半に一過性の棘波を認めた.脳症治癒後には注意散漫,多動性,衝動性がみられ,ADHD(注意欠陥多動性障害)の評価尺度であるChild-Attention-Problems Rating Scaleでも高値を認めた.これらの症状は当初意識回復後の通過症候群かと考えたが,退院後6ヵ月経過しても続いていることから,インフエンザウイルス脳症を要因とする症状の可能性が示唆された