こころの豆知識
新しいADHD治療薬-アトモキセチン-
(2009年3月18日 13:13)

IP08_B11.JPG アトモキセチン(商品名:ストラテラ)は、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(NRI)といわれるものでノルアドレナリンのトランスポーターを塞ぐことで再取り込みを抑制します。ADHDに関連の深い前頭前野には、ドパミンの再取り込み口(トランスポーター)がほとんど存在しないため、ドパミンも、ノルアドレナリンのトランスポーターより再取り込みが行われます。その理由から、アトモキセチン(商品名:ストラテラ)によって、結果的に前頭前野ではノルアドレナリン・ドパミン共に濃度が高まります。それによって、メチルフェニデェート(コンサータ)と同じようにADHDの症状の改善を示します。脳の他の部位ではドパミン濃度を増やさないので、依存や多幸など精神的な副作用を起こしにくいという利点もあります。

 ノルアドレナリンの再取り込みにしか作用しないことから「NRI」と呼ばれています。類似の薬としてブプロピオンやマプロチリンがあります。マプロチリンはルジオミールという名で日本でも発売されています。また、ノリトリプチリン(商品名ノリトレン)もノルアドレナリン再取り込み作用が強いことから、有効な場合があります。ノリトレンとルジオミールを最大量まで使って、ADHD症状が軽快した成人例の報告があります。