こころの豆知識
抑肝散は認知症・境界型パーソナリティ障害に有効!?
(2008年9月26日 17:31)

CHTI038.gif 抑肝散は中国は明の時代、小児の夜泣きや精神不安に対して、母子同服処方として作られた経緯があります。その後応用範囲が拡大され、小児に限らず「怒り」を主体とする精神症状に用いられてきました。「怒り」は、漢方医学では、五臓の一つである「肝」の陽気の異常亢進ととらえ、抑肝散は文字通りこの肝陽気の異常亢進を抑制し「怒りを治める」というべきものです。

 こんな漢方薬が、今、認知症の攻撃性、境界性パーソナリティ障害の怒りに対して有効性が示されています。これは、「怒り」「攻撃性」に対して有効なのであって、原疾患を治すものではありません。しかし、この「怒り」「攻撃性」というものを西洋医学の向精神薬で押さえ込もうとすると眠気・認知機能の障害などの副作用が出てしまい、この症状をコントロールすることは結構難しいものです。そんなときに、抑肝散という漢方薬も選択肢の一つになれば治療も幅が拡がるかもしれません。