こころの豆知識
チック

チック~治療とその後の経過~

 子どもにチックがあっても、心配しすぎてはいけません。多くの子ども(男児は4人に1人、女児は10人に1人)が、子ども時代のどこかでチックを発症します。軽度のチックは全く問題はなく、心配する必要はありません。ただし、チックが治らずに子どもが生活しにくくなるようなことがあれば、その時は心配するべきです。
CHLI006.gif チック障害の場合、最初のチックは単純で頻発することはありません。進行するにつれて、チックの症状は頻発するようになります。最終的には、他のチックも加わり、重症化すれば運動チックと音声チックの両方が出現します。チックが1ヶ月以上続いて、学校および家庭での生活や友達つきあいに支障を来すようになったら、子どもの心療内科・精神科に相談するべきでしょう。
 チック障害の大半(およそ3分に2)が青年期になると治ります。一部は進行して何年も、あるいは何十年も続く中等症あるいは重症の障害になります。一生続くチック障害でも症状が消失する時期があり、数ヶ月続けて症状がみられなくなることもあります。
 チック障害が一生続くことは比較的稀ですが、チックを抱えて生きてゆくのはとても大変なことです。チック障害のある患者は屈辱感と低い自尊心を抱きやすく、友人関係が築けずに、孤独な生活を送っています。重度のチック障害がある人は就職が難しく、ある研究によれば、半数が仕事に就いていません。音声チックを抱えて生活することは困難なものです。音声チックのある人は理由もなくぶつぶつ言ったり、うなり声を上げたりします。職場や友達といるときでも、いきなり罵声を発することがあります。
 子どものチック障害があるからといって、決して絶望してはいけません。治療に症状は緩和し、子どもは落ち着いた生活を手に入れることができます。また、中等度や重症のチック障害を抱えた多くの人が、医学・法律・スポーツ・ビジネス・コンピューターサイエンスなどの様々な分野で成功しています。効果的な治療を受けるとともに、障害が生活に及ぼす影響を小さくして、障害と共に生きることを学んで成功しています。