
憂うつ・不安専門外来 (初診受付:日曜日も含む診療日)
当院の「憂うつ・不安専門外来」は、病的な不安・憂うつ気分を正確な診断と治療法の決定のための予備診察とその後の専門医による本診察の2段階にて行われます。
対象となる「病的な不安」「病的な憂うつ」の詳細な原因・症状・治療については
下記のようなものです。
病的な不安
不安は誰でも経験する感情の一種ですが、はっきりした原因がないのに不安が起こり(あるいは原因があっても、それと不釣り合いに強く不安が起こり)、いつまでも続くのが病的な不安です。不安障害では、この病的な不安とそれに伴う身体症状が主症状となります。
なお、国際疾病分類などでは「神経症」という用語は正式な診断名としては使われなくなっており、従来の不安神経症にあたる診断名は、現在では「パニック障害」か「全般性不安障害」です。
症状の現れ方は、一般に、神経症の原因は心理的な出来事(心因)とされており、不安神経症の場合も、何らかの精神的なショック、心配ごと、悩み、ストレスなど、精神的原因と思われる出来事のあることもありますが、まったくないこともあります。過労、睡眠不足、かぜなど、身体的な状況がきっかけになることもあります。
慢性的な不安、過敏、緊張、落ち着きのなさ、イライラ、集中困難などの精神症状と、筋肉の緊張、首や肩のこり、頭痛・頭重(ずじゅう)、震え、動悸(どうき)、息苦しさ、めまい、頻尿(ひんにょう)、下痢、疲れやすい、不眠(寝つきが悪い、途中で目が覚める、眠りが浅い)などの多様な身体症状(いわゆる不定愁訴)があります。
診断にあたっては、症状の推移が重要です。何かにつけて過度の不安や心配がつきまとい、それが慢性的に続く(診断基準では6カ月以上)のが特徴で、不安に伴ういろいろな精神身体症状が現れます。多くの患者さんは身体症状のほうを強く自覚し、どこか体に重大な病気があるのではないかと考え、あちこちの病院で診察や検査を受けるのが常ですが、症状の原因になるような身体疾患はみられません。
経過は慢性で、日常生活のストレスの影響を受け、よくなったり悪くなったりが続きます。途中から、気分が沈んでうつ状態を伴ったり、うつ病に移行することもあります。
専門医の診察で「不安障害」と診断されたら、気のせいなどではなく不安の病気なのだと受けとめ、信頼できる医師のもとで根気よく治療を続けてください。症状の完全な消失を求めるのでなく、少しでもよくなったら、そのぶん前向きに生活していく態度が肝要です。薬物療法と精神療法が行われますが、専門医がその人にあった治療法を本人と話し合って決めていくことになります。
病的な憂うつ
病的な憂うつの症状は以下のようなものです。
- 気分が落ち込む、憂うつだ。
- 心身ともに疲れを感じる。
- 悲しみから抜け出せない。
- 思考がまとまらない、集中できない、判断ができない。
- イライラする、落ち着いていられない。
- 自分がみじめに感じる、劣等感にとらわれる。
- 頭が重い、体がだるい。
- 目覚めが悪い、朝起きられない。
- 寝つきが悪い、眠れない。
- 本や新聞が読めない、読んでも理解できない。
- 人と会いたくない、家に引きこもる、動くのがおっくう。
- さびしい、不安を感じる、疎外感を感じる、違和感を感じる。
- 食欲がない、食べ物がおいしく感じない。
- つらい、絶望感を感じる、死にたいと思う。
しかし、この3つの要素がきちんと機能しない場合、うつ病などの「病的なうつ状態」が現れてきます。そのときに置かれた生活環境に適応できない、という意味で、「不適応」とも呼ばれます。「病的なうつ状態」は、長期間続きます。よくなったと思っても、すぐにうつ状態(抑うつ)に戻ってしまいます。本を集中して読むこともできませんし、周りの人に励まされると、よけいにつらくなってしまいます。たとえば、次々とストレスとなるような出来事が起こったり、同時にいくつも重なったりした場合、すべてが片づくまで、相当な時間がかかります。また、ストレスの総量も相当なものになります。こんな場合に、「病的なうつ状態」に陥りやすくなります。
このような状態になると、自分で解決しようとするのは危険です。専門医に相談して、治療が必要になります。
具体的に、「病的な憂うつ」「病的な不安」がひどくなったときの疾患について、ご説明しましょう。
現在、気分障害のうつ病に関しては、国際的にも研究が進みいろいろなことがわかってきました。以前、私が研修医の時も「うつ病は必ず治る」今までのことをねぎらってあげなさい」と指導する先輩の精神科医師から言われました。
ところが最近になって、うつ病・気分変調症などの気分障害やパニック障害の10−15年追跡した長期的前向き研究で、最近になって研究結果がわかってきました。以前言われていたような「うつは必ず治る」という結果ではなく、完全寛解率は15年後30−40%にすぎず、残りの60-70%は不完全寛解でうつ病がさらに悪化して自殺に至った方も5-10%いることもわかりました。詳しくは下記の円グラフと説明をみていただければわかります。
また、パニック障害も6-10年後での病状は、完全に緩解している人は30%にしかすぎません。その意味では、十分な治療を信頼できる医師に定期的に受診する必要があります。「うつ病の治療はいつ終わるのか?」はココをクリック! (DSM-W-TR 2002 American Psychiatric Association から引用しています。)
| 1. 大うつ病性障害 | ||||||
| 【経 過】 | ||||||
| 大うつ病性障害のエピソードは、しばしば愛する者の死や離婚といった重度の心理社会的ストレス因子に引き続いて起こり、いかなる年齢においても発症しますが、平均年齢は20代半ばです。 | ||||||
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| 「大うつ病性障害、単一エピソード」の発症者の約5〜10%は後に躁病エピソードを発現し、双極T型障害(躁うつ病)と移行していきます。 | ||||||
| 多くの方に、「大うつ病性障害、単一エピソード」の発症に先行して、気分変調症が存在します。 | ||||||
| 【予後・転帰】 | ||||||
| 症例の約2/3は完全寛解ですが、残りの約1/3は不完全寛解・部分寛解か、全く治らない場合もあるのが現実です。「うつ病の治療はいつ終わるのか?」はココをクリック! | ||||||
| 大うつ病エピソードと診断された1年後に、40%の者が大うつ病の重篤な症状を依然持っていて緩解せず。約20%の者は、いくつかの症状を持ち続けていて、基準を完全には満たさない(部分寛解)。40%の者には気分障害がない(完全寛解)。家族の対応はココをクリック! | ||||||
| 2. 気分変調性障害 | ||||||
| 【経過】 | ||||||
| 小児では、男女に等しく発症し、成人では、女性は男性より2〜3倍発現しやすいことがわかってきています。 | ||||||
| この障害を伴う小児や青年は、抑うつ的であると同時に、易怒的で気難しい。自己評価が低く社会的技能が不得意で、悲観的である事が特徴的です。 | ||||||
| 【予後】 | ||||||
| 気分変調性障害は慢性経過と同様に、しばしば早期かつ潜行性の発症(すなわち、小児期・青年期・成人早期より)を示します。学童期や思春期の時に、食欲不振(拒食症と診断されていたりします)、不登校、家庭内暴力などの問題を起こしては、いったん落ち着くということを繰り返していたりします。 | ||||||
| 気分変調性障害が大うつ病性障害に先行している場合、大うつ病性エピソードの間欠期にこの病気が完全回復する可能性は低く、より頻回のエピソードを生じる可能性が高いです。自然寛解率は10%と低いため、早期発見・治療が大切です。 | ||||||
| 3. パニック障害 (症状はココをクリック) | ||||||
| 【有病率】 | ||||||
| 生涯有病率は3.5%に上るという報告があるが、ほとんどの研究では1〜2%の頻度とされています。 | ||||||
| 【経過】 | ||||||
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当院は、まずはリラックスして頂くことを第一に考えております。こころの症状に不安をかかえている方へは、原因と症状を緩和する適切な方策をご案内し、少しでも安心をお持ち帰りいただきたいと願っています。お気軽に受診してください。

